柄考

先日の記事もそうですが、最近包丁の柄(つか、え、ハンドル)を交換する機会が数例あり、この柄と言うものについてちょっと考えてみました。

刃物全般で考えた場合、趣味のカスタムナイフ等ではブレード素材もさることながら、ハンドルの素材も様々な素材、例えば動物の角や銘木が使われています。
次に包丁に目を向けると、特に和包丁の場合、殆どが朴材で中子(なかご)口に黒いプラスチックか水牛が巻かれているのが定番となっています。

確かに包丁を実用の消耗品と考えればそこまで凝った作りにしなくても良いと言う考えも納得できます。
しかし、一本の包丁を研ぎながら長く大切に使うという観点からすると、もっと素材や意匠にこだわり、バリエーションがあってもよいのではないかと考えます。
又、それは実用性の向上にもつながるものと思います。

先程も書きましたが、今一番包丁柄でポピュラーなのは朴材です。さすがに長い歴史の中で選択されてきただけあって、滑りにくい、適度な柔らかさで手に馴染む、中子が仕込みやすい等々の利点もたくさんあります。

ですが、芯材と呼ばれる朴材の中でも良質な部材が無くなってきており、その質が低下していると聞きます。
好ましくない朴材柄は水に濡れると表面がやや毛羽立った感じになり、ポジティブに捉えると滑りにくいと言えますが、単純に手触りが悪く、汚れが付着し染み込みやすいモノです。

ということで今回は朴材の柄を昔からの知恵で柿渋塗装してみようという試みです。
やはり、包丁は直に食材に触れるということで、なるべく人工的なものを使わないことを念頭に柿渋を選択しました。

※柿渋とは・・・渋柿の未熟な果実を粉砕、圧搾して得られた汁液を発酵・熟成させて得られる、赤褐色で半透明の液体。塗布し乾燥させると硬く頑丈になり防水機能も有するようになる。(Wikipediaより引用)

まず用意したものは、左から無臭柿渋、水牛巻き朴材柄、ナイロン刷毛です。(今回試した包丁柄の朴材は比較的上質で密度もあるものでした)

柄の表面をペーパーで軽くならし、水牛巻き部分にマスキングを施します。今回用意した柿渋は薄めずそのままを使いました。

刷毛で一回塗った状態です。乾くのを待って塗り重ねていきます。

6~7回塗り重ねて乾かした状態です。

柿渋の塗膜によって表面が固くなっていますので、細かい毛羽立ちをスポンジヤスリで軽くならし、亜麻仁油を塗布して磨き上げました。

この状態で水を弾きますが、亜麻仁油のコーティングはあまり強くないと思われるので、包丁使用後はしっかり馴染むまで油拭きすれば安定するかと思います。

亜麻仁油は乾性油なのでべたつき、滑りもなく、しっくりと手に馴染む感じがします。まだハードに実用してませんが、軽く使って割りと良い印象です。

先日、購入した白二の割込ペティ、使用感は気に入っているのですが、白水牛巻きなのに柄がささくれで安っぽさを感じたので、処理してみました。うん、良い良い。

柿渋は時間が経つにつれて色味が濃くなってくるという事で・・・1ヶ月ほど前に塗布した柳の柄(一番下)と並べてみます。この柳の柄はメイプル材なので全く同じとは言えませんが、自分の記憶からも色が濃くなっていると思います。シブイ。

以上、包丁というとブレードの素材や切れ味ばかりに目がいきますが、使いやすさの面では持ち手も色々工夫の余地があるのではないでしょうか。

 

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